
こんにちは!
今日はアート・ポスターの「印刷方法」について。
印刷屋さんだったり、実際に学校やビジネスなどでポスターの作成を行わないとあまり気にしたことありませんよね。
実は私も現在の作品を取り扱うまで全く知りませんでした・・。
「印刷方法」も日進月歩でその歴史は非常に古く、実は種類も様々です!
ということで標題の「ポスターの印刷ってどれも同じでしょ?」という疑問。
答えはこれまた「NO!」です。

前回、ポスターの紙の違いについてご説明致しましたが、印刷方法も同じ。
アーティストによって使用している印刷方法が異なり、同じアーティストでも作品によって、プレミア性を持たせたり、画風や雰囲気を突き詰める為に印刷方法を変えています。

では具体的に印刷方法の種類・中身・メリットやデメリットなどを見てみましょう!
■代表的な印刷方法■
まず現在一般的に用いられている代表的な印刷方法は大きく以下の四大印刷方法になります。
① 平板印刷(オフセット)
② 凸版印刷(活版)
③ 凹版印刷(グラビア)
④ 孔版印刷(スクリーン)
ではそれぞれの特徴についてみてみましょう!
■ ① 平板印刷(オフセット) ■
今日では、もっともポピュラーな印刷方法です。
この版式には凹凸がなく、平らな版上で水と油の性質を利用し、画線部は油性にしてインキが着き、非画線部は水を含ませインキを弾くことで印刷します。
オフセット(OFF・SET)とは「付けて離す」という意味であり、版のイメージを直に紙に転写するのではなく、版に付けたインキを一度ブランケットに転写(OFF)してから紙に転写(SET)する間接的な印刷です。
画像の濃淡の表現は、凸版印刷と同じで網点によって表現されます。

- 特徴 -
・版を彫る必要がなく、製版の時間と手間がかからず、コストを抑えることができる。
・写真などの画像の濃淡を忠実に再現でき、カラー印刷にも適応。
・文字ははっきり、写真も綺麗に仕上がる。
- 適した印刷物 -
・雑誌 ・ポスター ・包装紙
■ ② 凸版印刷(活版) ■
もっとも長い歴史を持つ印刷方式で、木版画や印鑑と同じ原理です。
凹凸のある版の凸部分にインキを付けて、加圧して紙などにインキを転写し印刷する方法です。
昔は、鉛で出来た活字を並べたものを印刷機にセットし、そこに直接インキを付けて、それを紙に転写する方法でした。
新聞、雑誌、書籍の印刷に多用された印刷方式ですが、文字や漢字は、1字1字原稿に従って並べる「植字」という作業が必要で、「植字」にかかる時間、版を収納しておくスペースなどの問題があるため、現在では平版印刷に変わってきており、葉書や名刺の印刷に姿を止める程度になってしまいました。
写真などの画像の濃淡(階調)は、インキの濃淡で表現するのではなく、網点の大小によって表現されます。

- 特徴 -
・加圧する印刷なので、印刷部分がへこんでいることがある。
・広い面を単一色で印刷する場合、ムラが出ることがある。
- 適した印刷物 -
・案内状 ・封筒 ・名刺 ・葉書
■ ③ 凹版印刷(グラビア) ■
この印刷方式は、写真の階調をもっとも忠実に再現する方法です。
写真を表現するのに適した印刷方法であったためグラビア印刷とも呼ばれています。
原理は凸版とは逆で、版面の凹部分にインキを詰め込み、非画線部のインキを取って紙に押しつけて転写します。印刷します。
凹版印刷では、画像の濃淡の表現には、網点ではなくインキの付着する量(深さ)で表現するため、画像に対して力強い再現ができます。
製版コストがやや高い為、大量印刷される雑誌などの媒体でなければ、採算が合わないという問題があります。
- 特徴 -
・写真部分を拡大しても点描が見えず美しい。
・版の製作コストが高い。
- 適した印刷物 -
・写真 ・雑誌
■ ④ 孔版印刷(スクリーン) ■
版に穴(孔)をあけ(=孔版(スクリーンと呼ばれる))、そこから裏面へインキを押し出すことによって、通過したインキが紙やフィルムなどに印刷される方法です。
紙だけではなく、曲面や布、皮、ゴム、樹脂板、金属板などへの印刷が容易であるため、商業美術、生活用品、工業製品の分野で幅広く使われている印刷方式です。
印刷は手刷りか半自動式の印刷機を使って行いますが、インキの乾燥が遅いので多色刷りや大量の印刷には時間がかります。

- 特徴 -
・綺麗に印刷される。
・インクが盛り上がることがある。
・細かい文字は苦手。
- 適した印刷物 -
・Tシャツ ・文房具 ・銘板
印刷の種類はざっとこの四つに集約されます。
では、当店で扱うポスターはどれで印刷されているのか?
アーティストや作品によっても異なりますが、主に① 平板印刷(オフセット)と④ 孔版印刷(スクリーン)です
理由は上記の説明にもある通り、「①平板印刷も④孔版印刷も、コストを抑えながら画像の濃淡を忠実に再現でき綺麗に仕上がる」という点が大きいです。
① 平板印刷(オフセット)で印刷した作品の上に、ハンドメイド(=職人による手刷り)で④ 孔版印刷(スクリーン)を施した非常に手の込んだ作品もございます!
手刷りのスクリーン印刷は表面の仕上がりや陰影、光の反射が異なる為、非常に味のある上質な作品であることが一目でわかります。

そうは言ってもやはり実際の作品をお手に取ってご覧頂き、その違いを感じてもらうのが一番いいと思います。
お近くにお越しの際は是非お店にお立ち寄り下さい、スタッフ一同心からお待ちしております。
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